【読書感想文】アキハバラ 警視庁捜査一課・碓氷弘一2(今野敏)

 

警視庁捜査一課・碓氷弘一シリーズ第二弾「アキハバラ」を読んだ。

 

秋葉原で銃撃事件が起きる。
さらにその捜査中に電器店のビルに爆弾を仕掛けたという電話が入った。

 

ロシアンマフィア、日本のヤクザ、中近東の女スパイ、モサドたちがそれぞれの思惑で動き、たまたま嚙み合ってしまった結果全員が「どうしてこうなった」と思う方向に事態が進んでいく。

 

前半部分は事件が起きるまでを描いているが、事件が起きないと警察は動かないわけで、碓氷が全然出てこない。やっと碓氷が出てきた時には碓氷弘一シリーズを読んでいたことを忘れてた。前半も面白かったから別に問題はないんだけど、碓氷の影が薄い。
碓氷自身は前作の爆弾テロ事件で思うところがあったらしく、テロに立ち向かおうとする姿勢が強くなっており、ちょっとカッコよくなってる気がする。

 

前作に続き解決はあっさり気味かな。最後に巻き込まれた若者史郎の活躍があったけど、戦争慣れしている外国人たちがデウスエクスマキナのように力技で場を収めたような印象。

 

史郎は運が悪すぎ。初めて秋葉原に来た日に万引き犯に間違われて、ストーカーに間違われて、爆弾騒ぎに巻き込まれる。警察官の沼田が言っていたように疑われるような行動をしていたのもあると思うが、それにしても盛沢山すぎる。
自分ならこんなことになったらもう外に出るのが怖くなってしまう。。。